海外研究援助
本事業は、若手・中堅研究者が海外の大学や研究機関等に一定期間(1か月〜1年間)滞在して基礎自然科学を主題とする共同研究を実施するために必要な経費を助成し、これによって新しい研究の方向性を見つけた研究者とその研究に興味を持つ海外研究機関等との国際交流を活発化することを目指します。また、個人の研究だけではなく、グループで行う研究も援助の対象とするとともに、多様な視点や発想を取り入れ、研究活動を活性化し、想像力を発揮する研究者を積極的に支援するため、当財団は、女性の活躍と多様性を尊重します。
募集 |
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海外の研究機関等に滞在して実施する研究計画を募集します。研究内容としては、自然科学の基礎研究を主題とする内容であって、既成の物理学、化学、生物・医学の学術体系を変革し、新たな視座から学問領域を切り拓く可能性のある学際研究や、新たに異分野に挑もうとする研究を重視します。 特に、若手研究者、女性研究者、これまでに山田研究会への参加や当財団からの援助を受けた研究者、大学院生や若手研究者が積極的に参加する研究グループからの応募を歓迎します。 |
選考 |
選考委員会において選考の上、理事会が決定します。 |
成果報告と研究交歓会等 |
援助を受けられた研究(代表)者には、援助期間終了後に成果報告書を提出していただきますとともに、財団が主催する研究交歓会(成果発表会)でご発表いただきます。なお、ご提出いただく成果報告書は、当財団のホームページと事業年度報告書に掲載し、一般に公開致します。 |
最新採択者
2022年度海外研究援助(2022年4月〜2023年3月)9件 総額1,700万円
代表研究者 | 研究主題 | 滞在先 | |
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【区分A 各100万円】 | |||
名古屋大学大学院理学研究科 立原研悟 |
グループ | 超広域電波観測による銀河系分子ガス分布の解明 | NANTEN2電波望遠鏡 (チリ) |
【区分B 各200万円】 | |||
千葉大学大学院医学研究院 倉島洋介 |
個人 | バクテリアルトランスロケーションの抑制に関わる腸内細菌の探索 | カリフォルニア大学サンディエゴ校 (アメリカ) |
大阪大学大学院工学研究科 片桐健登 |
個人 | ダイヤモンド-BC8相転移のその場観察 : 新たな炭素多形の探索 | スタンフォード大学 (アメリカ) |
東北大学大学院生命科学研究科 向井康治朗 |
個人 | ウイルスの細胞集団感染を実現する分子機構の解析 | 国立衛生研究所(NIH) (アメリカ) |
カロリンスカ研究所 大畑龍 |
個人 | 身体的自己を中心とした情動経験の神経メカニズム | カロリンスカ研究所 (スウェーデン) |
金沢大学理工研究域 大橋政司 |
個人 | 新規遍歴電子物性を創成するf電子系化合物の開拓 | ポーランド科学アカデミー低温構造研究所 (ポーランド) |
物質・材料研究機構 齊藤拓馬 |
個人 | Ni基単結晶超合金の引張りおよび圧縮クリープ特性の異方性と対称性 | ケンブリッジ大学 (イギリス) |
東京海洋大学海洋環境科学部門 大橋良彦 |
個人 | スバールバルフィヨルドの海洋環境に氷河由来の淡水流出が与える影響 | スバールバル大学 (ノルウェー) |
ゲッティンゲン大学医学センター/公益財団法人東京都医学総合研究所 樽谷愛理 |
個人 | クライオ電子線トモグラフィー法を用いたシヌクレイノパチー病態機構の解明 | ゲッティンゲン大学医学センター (ドイツ) |