研究援助の新しい試み:理事長からのメッセージ

 本財団は、基礎研究者による基礎研究者のための財団であり、基礎研究に特化した研究支援事業を実施しております。知的好奇心を唯一の推進力とする基礎研究は短期間で完成することはまれで、研究者の生涯にわたる地道な研究活動を必要とします。
 しかし、近年公募される競争的研究費は課題解決型の応用研究を対象とするものが増える一方です。また、国立大学法人は文科省運営費交付金の大幅な削減を受け、私立大学は少子化のために経営が困難になってきており、特に中小規模大学ではその存在基盤がゆらいでいる状況です。そのため、基礎研究者が研究に費やす時間は減少の一途をたどっています。
 さらに、ライフイベントに配慮した研究費は増えつつあるものの、その多くは出産・育児に関わるものであって、長い時間を要する子育てや親の介護など、研究者が真に必要な支援に応える制度は見当たらない状況です。
 そこで、本財団は研究支援事業の中に、従来実施してきた研究援助(一般枠)とは独立して、女性活躍支援枠とチャレンジ支援枠を新規に設置いたしました。女性活躍支援枠は、優れた研究を展開する実力をもちながら、さまざまなライフイベントのために一時的に十分な研究遂行が困難な女性研究者に対して、将来につながる研究支援を行うものです。これらの困難は、出産・育児・子育て・介護などが想定され、男女を問わず負担すべきものでありますが、今回は女性に限って支援することとしました。将来的には性別の区別なく支援できるよう検討いたします。一方、チャレンジ支援枠は、所属する組織において研究以外の用務が増し、一時的に研究に費やすエフォートが減少しているが、研究を継続・発展させたいという強い意欲をもつ研究者を対象とします。
 全国の熱意あふれる基礎研究者の応募を期待しております。

山田科学振興財団 理事長 石川冬木

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